Tuesday, August 1, 2023

Flutter FutureBuilder 最適化:不要なリビルドを回避する方法

第1章:FlutterとFutureBuilderについて

Flutterは高品質なAndroidやiOS向けアプリを効率的に作成することができる、高い評価を得ているモバイルアプリケーション開発フレームワークです。この記事では、Flutterで利用されるFutureBuilderウィジェットの不必要な再構築を防ぐ方法について詳しく説明します。

FutureBuilderはFlutterのウィジェットの1つで、非同期タスクの処理を助けるFutureオブジェクトを使用します。しかし、FutureBuilderの使用方法によっては、不必要な再構築が起こり、アプリのパフォーマンスに影響を及ぼすことがあります。

この記事では、FutureBuilderウィジェットの不必要な再構築を防ぐ方法を理解することが目的です。次の章では具体的な例を交えて、この問題を解決するための方法を詳しく説明します。

- 第2章:FutureBuilderでの不必要な再構築の原因
- 第3章:FutureBuilderの不必要な再構築を防ぐ対策
- 第4章:実例を用いた不必要な再構築の防ぎ方

第2章:FutureBuilderでの不必要な再構築の原因

FlutterのFutureBuilderウィジェットを使用する際に不必要な再構築が発生する主な原因は以下の通りです。

1. buildメソッド内でFutureオブジェクトを作成する

buildメソッド内でFutureオブジェクトを作成すると、画面の再描画のたびに新しいFutureオブジェクトが作成されます。それにより、不必要な再構築が生じ、アプリのパフォーマンスが低下する可能性があります。

FutureBuilder(
  future: getData(),
  ...
)

2. 状態が変わらないのにFutureBuilderを連続して再生成する

FutureBuilderの状態が変わらないにも関わらず、画面の再描画のたびに不必要な再構築が生じることがあります。状態が変わらないのにFutureBuilderを連続して再生成すると、アプリのパフォーマンスに影響を及ぼす可能性があります。

3. StatefulWidgetの状態が更新されない

FutureBuilderがStatefulWidget内で使用されている場合、状態が更新されないと、buildメソッドが再度呼び出されます。これにより、不必要にFutureBuilderが再生成され、アプリのパフォーマンスが低下する可能性があります。

これらの原因を理解することで、適切な対策を見つけることができます。次の章では、これらの問題を解決するための具体的な方法について説明します。

第3章:FutureBuilderの不必要な再構築を防ぐ方法

不必要な再構築を防ぐために、それぞれの原因に対する具体的な対策を適用することができます。

1. Futureオブジェクトをbuildメソッドの外で生成する

buildメソッド内でFutureオブジェクトを生成する問題に対処するためには、buildメソッドの外部またはStatefulWidgetのinitStateメソッド内でFutureオブジェクトを生成します。

class MyPage extends StatefulWidget {
  ...
}

class _MyPageState extends State<MyPage> {
  Future _dataFuture;

  @override
  void initState() {
    super.initState();
    _dataFuture = getData();
  }

  @override
  Widget build(BuildContext context) {
    return FutureBuilder(
      future: _dataFuture,
      ...
    );
  }
}

2. 状態が変化した場合のみ、FutureBuilderを再描画する

状態が変化していないのに不必要な再描画が行われる問題に対処するためには、setState()を利用して状態が変化した場合のみ画面に変更を反映します。

3. StatefulWidgetを利用して状態の変化を反映する

StatefulWidgetの状態更新機能を利用することで、不必要な再描画を防ぐことができます。これにより、FutureBuilderの結果は状態が変化した場合にのみ画面に反映されます。

これらの対策を適切に適用することで、FutureBuilderにおける不必要な再構築を効率的に防ぐことが可能になります。次の章では、具体的な例を用いてこれらの対策の適用方法を詳しく見ていきます。

第4章:実例を用いた不必要な再構築の防ぎ方

この章では、不必要な再構築を防ぐ方法を具体的な例に適用してみます。

例:投稿リストの読み込み

インターネットから投稿リストを取得するFlutterアプリを作成するシナリオを考えてみましょう。データ取得には非同期タスクが必要で、取得したデータを画面に表示する必要があります。この場合、FutureBuilderを使用して不必要な再構築を防ぐ方法を適用します。

1. StatefulWidgetを使用し、Futureオブジェクトの生成場所を変更する

ます、StatefulWidgetを作成し、initStateメソッド内でアプリの状態を初期化します。次に、buildメソッド内ではなく、initStateメソッド内でFutureオブジェクトを生成します。

class MyApp extends StatefulWidget {
  ...
}

class _MyAppState extends State<MyApp> {
  Future _postsFuture;

  @override
  void initState() {
    super.initState();
    _postsFuture = fetchPosts();
  }

  @override
  Widget build(BuildContext context) {
    ...
  }
}

2. FutureBuilderを適切に使用する

次に、fetchPosts()関数から返される非同期データをFutureBuilderで処理します。先ほど生成した_postsFutureを使用して、不要な再描画を防ぎます。

FutureBuilder(
  future: _postsFuture,
  builder: (context, snapshot) {
    if (snapshot.connectionState == ConnectionState.waiting) {
      return CircularProgressIndicator();
    } else if (snapshot.hasError) {
      return Text("Error: <${snapshot.error}>");
    } else {
      return ListView.builder(
        itemCount: snapshot.data.length,
        itemBuilder: (context, index) {
          return ListTile(title: Text(snapshot.data[index].title));
        },
      );
    }
  },
)

これらの手順を踏むことで、不必要な再構築を効果的に防ぐことができます。これにより、アプリ内の非同期タスクをパフォーマンスを低下させることなく実行することができます。

まとめとして、FutureBuilderの不必要な再構築を防ぐには、原因を特定し、適切な対策を適用することが重要です。これにより、アプリのパフォーマン스を維持しながら、Flutterを使用してより高速で効率的なアプリを開発することが可能になります。


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