第1章:AWS S3と静的ウェブホスティングについて理解する
1.1 AWS S3の基本
AWS S3 (Amazon Simple Storage Service) は、開発者がインターネットを介してデータを安全に保存できるスケーラブルなオブジェクトストレージサービスです。S3では、データはバケットというコンテナに保存されます。
1.2 静的ウェブホスティングの詳細
静的ウェブホスティングとは、HTML、CSS、JavaScriptなどの静的リソースを使用してウェブサイトを構築する方法です。サーバーサイドプログラミングが不要なウェブページのホスティングに最適です。
1.3 AWS S3を用いた静的ウェブサイトのホスティング方法
AWS S3 を利用して静的ウェブサイトをホストする際には、まずバケットを作成し、ウェブサイトのファイルをバケットにアップロードする必要があります。その後、静的ウェブホスティングを有効にします。
第2章:AWS S3バケットの作成とウェブサイトファイルのアップロード
2.1 AWSアカウントの作成とログイン
AWS S3を使用するためには、まずAWSアカウントを作成し、ログインする必要があります。アカウントをまだ持っていない場合は、AWS公式ウェブサイトで新規登録を行ってください。
2.2 AWSマネジメントコンソールからS3にアクセスする
AWSマネジメントコンソールにログインしたら、「サービス」メニューから「S3」を選択してクリックします。
2.3 バケットの作成
- S3ダッシュボードから「バケットを作成」ボタンをクリックします。
- 一意のバケット名とリージョンを選択します。バケット名は全世界で一意である必要があります。
- 追加の設定を選択し、新しいバケットを作成するために「バケットを作成」をクリックします。
2.4 ウェブサイトファイルのアップロード
- 作成したバケットを選択し、「アップロード」ボタンをクリックします。
- 静的ウェブサイトの全てのファイル(HTML、CSS、JavaScriptなど)を選択して追加します。
- アップロードが完了したら、全てのファイルへのパブリックアクセスを許可する設定を行います。
- ファイルを選択し、「アクション」メニューから権限の変更をクリックします。
- 「Modify object ACL」セクションで、「Everyone」に「Read」権限を付与し、変更を保存します。
第3章:静的ウェブホスティングの有効化
3.1 バケットのプロパティの変更
静的ウェブホスティングを有効にするため、次の手順を実行します。
- 作成したバケットを選択します。
- 右側のパネルで「プロパティ」タブをクリックします。
- 「静的ウェブサイトホスティング」カードを見つけてクリックします。
3.2 静的ウェブホスティングの有効化
静的ウェブサイトホスティングカードで以下の設定を行います。
- 「このバケットをウェブサイトホストに使用する」オプションを選択します。
- インデックスドキュメントとして使用するHTMLファイルの名前を指定します。「index.html」が一般的に使用されます。
- エラードキュメントやリダイレクトルールの設定が必要な場合は、それに応じて設定します。
- 「変更を保存」ボタンをクリックして、静的ウェブホスティングを有効にします。
3.3 ウェブサイトエンドポイントの確認
静的ウェブホスティングが有効になると、ウェブサイトにアクセスするためのエンドポイント(URL)が提供されます。
エンドポイントURLを確認するには、以下の手順を実行します:
- 静的ウェブサイトホスティングカード内でエンドポイントURLを見つけます。
- このURLをコピーして、ウェブブラウザのアドレスバーに貼り付けて、Enter キーを押します。
第4章:カスタムドメインをウェブサイトに接続する
4.1 ドメインの購入とAmazon Route 53の設定
ウェブサイトにカスタムドメインを適用するためには、まずドメインを購入する必要があります。ドメインプロバイダーとしては、Amazon Route 53などのサービスがあります。ドメインを購入した後、Route 53でホストゾーンを作成します。
4.2 ホストゾーンでのレコード作成
AWS S3バケットをカスタムドメインに接続するには、ホストゾーンに2つのレコードを作成する必要があります。以下の手順で行います:
- 'Properties'タブ内の'Static website hosting'カードからバケットウェブサイトエンドポイントをコピーします。
- Amazon Route 53で作成したホストゾーンに移動し、「Create record」をクリックします。
- 「Simple routing policy」を選択して2つのレコードを次のように作成します。
- 最初のレコード:ドメイン名を入力し、レコードタイプ「A-IPv4 address」を選択します。 Aliasを「Yes」に設定し、コピーしたウェブサイトエンドポイントを貼り付けます。レコードを作成します。
- 2つ目のレコード:ホームページを「www」サブドメインにリダイレクトさせる場合は、「www」を名前に入力します。レコードタイプ「CNAME-Canonical name」を選択し、コピーしたウェブサイトエンドポイントを値として入力します。レコードを作成します。
4.3 ドメイン接続の確認
レコードが作成されたら、カスタムドメインでウェブサイトにアクセスできるようになります。アドレスバーにドメイン名を入力し、Enter キーを押して、ウェブサイトが正しく動作することを確認します。
第5章:AWS CloudFrontを利用したウェブサイトのパフォーマンス向上
5.1 AWS CloudFrontの概要
AWS CloudFrontは、世界中のエッジロケーションでコンテンツをキャッシュすることにより、ウェブサイトの速度とパフォーマンスを最適化するコンテンツ配信ネットワーク(CDN)サービスです。このサービスを利用することにより、ウェブサイトの転送速度が向上し、キャッシュ機能によりトラフィックの処理が高速化され、ウェブサイトの全体的なパフォーマンスが向上します。
5.2 CloudFrontディストリビューションの作成
AWS S3バケットにCloudFrontを適用するには、以下の手順を実行します。
- AWS管理コンソールで、「CloudFront」を検索し、それをクリックします。
- 「Create Distribution」ボタンをクリックし、Webディストリビューションの設定を行います。
- 静的ウェブサイトバケットまたはコピーしたウェブサイトホスティングエンドポイント(URL)を「Origin Domain Name」に入力または選択します。
- ポリシーやキャッシュ動作の設定を必要に応じて調整します。デフォルトの設定で十分です。
- ディストリビューション設定を完了し、「Create Distribution」をクリックします。
5.3 CloudFrontディストリビューションの適用と確認
CloudFrontディストリビューションが作成されると、数分以内にコンテンツがグローバルキャッシュにキャッシュされ、ウェブサイトの速度とパフォーマンスが世界中で向上します。
CloudFrontディストリビューションで生成されたドメイン名を使用して、ウェブサイトが正しく動作することを確認してください。必要に応じて、Route 53のレコードを更新して、カスタムドメインのエンドポイントにCloudFrontドメインを設定します。
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